
海の向こうの彼女はジャポネーゼ麺〜金澤流麺物語 第226回
先日、僕のB-BOY疑惑をさらっと書きましたが、今日さらにこの疑惑が深まる出来事が。
ランチタイムの営業を終えて、僕が買い出しに行こうと店を出たら、僕の店の向かいの御園小学校の男の子達が僕を囲みました。
そして開口一番。
「Yo!Yo!Yo!チェケラウ!イェア!おじさん!帽子似合ってるよ!Yo!」
とまくしたてられました。
それを横で見てた女のコが
「ねぇねぇねぇ、ラップしてるの?ラップしてよ!」
「あのな、おじさんらーめん屋さんやねん。ラップでけへんねん」
「えー?!うそだー?!やってよやってよー」
「その子の方が上手いやん!おじさん買い出しに行くねん」
すると男の子達が「Yo!Yo!Yo!」
もはやカオス状態と化していました・・・。
僕は御園小学校の児童にらーめん屋ではなくてラッパーとして認識されていたみたいです。
なんでやねん。
俺がラッパーというのはあり得ませんが、将来この子達の誰かから、有名になるラッパーが生まれないかな。
そんな日が来たら泣けるやろな。
その頃にはまた音楽も色々変わってるのかな。
なんだかんだで僕の好きなHIP HOPはこの辺りです。
a tribe cold quest
未来はまた新しい音楽と新しいパワーに溢れているのかな。
未来が楽しみだな。
・
話しをらーめんに戻します。
10月からリリースを始めた塩らーめん【海の向こうの彼女はジャポネーゼ麺】
これは登場2ヶ月間だけの限定メニューとしてしか考えていませんでした。
ジャポネーゼとは大葉をペーストにした物です。
僕がつけた名前です。
この塩らーめんは最初から『大葉のペーストを溶かして味を変化させる』というコンセプトありきで生まれました。
実はこの塩らーめんは大葉だけではなく、あらゆるものを試して行って、様々な塩らーめんを作って行く中で金澤流麺らーめん南の定番塩らーめんを作って行く最初の一歩、定番塩らーめんを完成させるまでのチャレンジのシリーズのスタート、と考えていました。
それがお客様、特にいつも通ってくれている常連の方から「続けてほしい」という要望がたくさん届きました。
期間限定メニューは、終了間際になってくるとどんどんと売れる杯数が減ってくるものですが、この塩らーめんに関してはどんどんと売れる杯数は増えていきました。
「初めて食べる味」
「味を変化させるとか考えたこともなかった。楽しい」
「珍しいし、新しい」
という新しい物を発見したといった声を聞く一方で
「塩らーめんが好きなんです」
「メニューに塩らーめんと醤油らーめんがあれば塩らーめんを選びます」
「今まで食べた中で1番好きな塩らーめんです」
という、元々塩らーめんが好きです、という声も多数聞かれた。
そこで僕は少し不思議に思いました。
僕が19歳から23歳まで金沢に住んでいた頃、石川県には有名ならーめん屋はあまりなかったように思われます。
仕事仲間といくらーめん屋も数も限られていましたし、『塩らーめんの名店』とか『塩専門で有名』なんて聞いた事もありませんでした。
実際、最近知り合ったお客様にも「ここ15年くらいで一気にらーめん屋が増えた。それまではらーめん不毛の土地だった」といった意見をたくさん聞きました。
それほどまでに塩らーめんなんて馴染みがないだろうに、なんでみんな塩らーめんを食べたがるのかな?とすこし不思議にも思いました。
その時に僕の妹の旦那さんがこんな事を言いました。
「俺たち石川県民は、8番らーめんの塩らーめんで育ってるんだよ」
あぁ、なるほど、そういうことか。
と僕は合点がいきました。
北陸随一の一大チェーン店『8番らーめん』の人気メニューは塩らーめん。
みんな幼い頃から食べ親しんでる。
でもこのらーめん屋が増えた15年で塩らーめんを売りにする店は少なかった。
少ないながらも、みんな潜在意識のどこかで塩らーめんを食べたかった。
そこに僕みたいなけったいな塩らーめんを作る店がある現れた。
きっとそういう事なんですね。
そういう事にしておきましょう。
ですから、生意気にもここに宣言します。
石川県の塩らーめんは、金澤流麺らーめん南によって、新世紀の扉を開きました!
平成28年10月、石川県の塩らーめんの歴史の扉を開ける歯車は、大きな音を立てて回転し始めました。
このブログを読んでる皆さん、覚えていてください。
ここが、新しい時代の始まった場所です!!
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あまりの人気に期間限定メニューをやめて定番メニューに入れる事になりました。
2ヶ月間ではそこまで多くの人には召し上がっていただけてないと思います。
これからも塩らーめんに改良を加えながら、常に定番メニューとして出していきます!
未食の方はぜひぜひ【海の向こうの彼女はジャポネーゼ麺】を召し上がってみてください!
自信作です!
あ、注文の際は「塩らーめん」で大丈夫ですよ、
次回は【海の向こうの彼女はジャポネーゼ麺】を定番メニューに入れる事によって生まれた思い寄らぬ変化について書きます。
また読んでくれると嬉しく思います。
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あなたが明日も優しくありますように。
あなたが明日もあなたらしくありますように。
LOVE & BEER!
そして
RAMEN & ROLL!!
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