
俺とパイセンの麺物語⑤〜金澤流麺物語 第208回
今日も朝の試食を妹と行いながら
僕「美味いなぁ、麺」
妹「美味しいね、麺」
僕「ほんま美味いなぁ、麺」
妹「うん、ほんと美味しいね、麺」
・・・スープは?
麺マジで美味いんで、よろしくお願いします。
金澤流麺らーめん南の南大祐です。
先日、幼い女の子が「この麺美味しい!パンみたいな味がする!」と大きな声で言ってくれました。
大正解です。
将来グルメ間違いなしです。
国産小麦100%の全粒粉麺なので、小麦の美味しさがダイレクトに伝わります。
ちなみに、うちの麺は硬めだとあまり良さが出ません。
しっかり茹でた方が美味しいです。
小麦を噛み噛みしてる感じが出ます。
でも硬い食感がお好きな方はお気軽に「硬めで」とお伝えください。
硬めでお出しします。
よろしくお願いいたします。
で、四ノ宮商店さんの麺の質はもうすでに信頼していて即決定だったのですが、それ以上に僕は四ノ宮商店の取締役の網野さんとまたこうしてお仕事ができることが幸せでした。
網野さんは僕が初めてラーメン屋に飛び込んだ店の先輩で、当時店の主任を務めておられました。
僕の2歳年上なので、当時はお互いに若かったのですが、網野さんは常に冷静、大人に対応、話上手の聞き上手。
僕はたった2歳差なのに「この人ずいぶん大人っぽいなぁ」と思っていました。
その頃の僕のイメージは『ムードメーカー』(網野さん談)だったそうです。
ヤンチャでしたからねー。
僕は網野さんによく飲みに連れて行ってもらったり、らーめん食べ歩きに連れて行ってもらったりしてたのですが、そんなある日の網野さんの言葉が今も僕の胸に刺さっています。
網野さん「どう?ここのらーめん美味い?」
僕「美味いっすね!」
網野さん「美味いよな。でもさ、大ちゃんここの店員さんにもう一度会いたい、って思うような人、いる?」
僕(店を見渡しながら)「うーん?特にはいないっす!」
網野さん「でしょ?大ちゃんはもう一度会いたい、って思わせるラーメン屋にならなくちゃいけないんだ。ラーメン屋がらーめんが美味しいのは当たり前なんだ。それプラス人間性でファンを作れなくちゃいけないんだ。それがマンパワーなんだよ」
僕「・・・マンパワー・・・わかんないっす!」
こんなやり取りをしたのですが、若い僕は日々の仕事で(後は毎晩の夜遊びで)いっぱいいっぱいだったので、正直な気持ちを言うとこの話を聞いたときは「そんなん、知らんやん」くらいにしか思っていませんでした。
でも網野さんは本当にお客様に人気のある店員でした。
お客様とコミュニケーションの取りづらいラーメン屋にあって、網野さんがホールを回すと本当にお店がスムーズに回ったし、お客様もニコニコでした。
特別派手なトークをするわけでもなく、特別なにかサービスをするわけでもなく、網野さんのさりげない気遣いやほんの一言の言葉遣いでお客様はどれだけ待っていても嫌な顔をしませんでした。(当時の僕の修行先は40人待ちとかざらな人気店でした)
マンパワーの意味はすぐにはわかりませんでしたが、網野さんの魅力こそがマンパワーなんかなぁ・・・と少しずつですが感じるようになりました。
人間味・・・って事なんかなぁ?
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開店前に網野さんが麺の打ち合わせで金沢まで来てくれて、様々な麺を試したその後、二人で飲みに出かけました。
その時に僕が網野さんの言ってくれたマンパワーについて、「あの言葉、今でも覚えてます。僕もマンパワーを磨きたいな、って今なら思います」と伝えたら
「え?俺そんな事言ったの?若い頃の俺、良いこと言うねー!」
ですって(笑)
そんな網野さんの事をずっと尊敬しています。
網野さん、失敗と苦労の連続でなかなか前に進めないアホな後輩ですが、どうぞこれからもよろしくお願いいたします。
前に食べて頂いた時よりも確実に美味しくなってるので、また金沢までお越しくださいね。
そしてdeep金沢にご案内いたしますので、またじっくり語り合いたいです。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
落ち着いた表情の網野さん(右)と、いつまでもガキっぽさの抜けない僕。
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今回で俺とパイセンの麺物語シリーズは終了します。
らーめんや日常の出来事と関係のない趣味格好や音楽や本の話なんかも書いていきたいなー、と思っています。
これからもみなさんこのブログを読んでいただけてら嬉しく思います。
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あなたが明日も優しくありますように。
あなたが明日もあなたらしくありますように。
LOVE & BEER!
そして
RAMEN & ROLL!!
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