らーめん哲学~StartAgain 第68回

僕と剛は共に事業を起こすと決めてから、
幾度となく話し合って来た。

・石川県らしさとはなんだろう?
・石川県でしか出来ない仕事とはなんだろう?
・ソウルフードとはなんだろう?

ソウルフードについて考えてみた。
前回のブログで横浜と金沢の
人口比について少し触れた。

なぜ横浜なのか?
それは横浜が日本で一番人口の多い
『市』だからだ。

神奈川県は総じてどこも
人口が密集している。
東京はもちろんそれ以上だとは
思うが、日本の首都機能を持っている
『都』と『市』としての人口の密集度とは
意味合いが違う。

金沢市の同じ『市』なのだ。

密集しているがために、
駅を中心にしたコミュニティの
温度はとても高い。
それだけ人口がいるから、
放っておいても町のカラーは出来あがる。

駅前のひとつひとつに個性と人間味がある。

そうした密集した町で商売を始め、
悪い噂が立とうものなら、
その噂は一瞬にして町を覆い尽くす。

だから都会は本当に怖い。
その中でしのぎを削り、
結果を出し、
長年店を続ける事は
尊敬に値する。

そして親から子へ、
子から孫へと受け継がれて
ソウルフードと呼ばれるに
至るのかも知れない。

今では全国の知名度を誇る
神奈川県のご当地らーめん
『横浜家系』
今では個人で新たな解釈で表現している
店もあれば、チェーン展開して安定した
味を広めている店もある。

同じ家系の名の元ではあるが、
その店の個性は百花繚乱と言える。

想像して欲しい。
僕の愛するイタリアワインの王様
『バローロ』
バローロはピエモンテ州で
ネッビオーロ種を使ったワインと
知られているが、
畑、生産者、ビンテージ、etc・・・
それらの違いによって個性様々な
ワインになる。
一口にバローロと言っても
同じ味はない。
しかし『うん、バローロだ!』
という芯の部分は必ずある。

だから『家系がソウルフードだ』
という横浜市民が10人いるとしたら、
その10人にはそれぞれのお気に入りの
家系らーめん屋が浮かんで存在している
という事をイメージして欲しい。

家系という言葉は、
『マスメディア』を指す
言葉にまで成長した。
しかし人々が『家系』と
発音するときに浮かぶイメージは、
『豚骨醤油に鶏脂が浮いていて、
のり、チャーシュー、ホウレンソウ』
という家系の『スタイル』を
思い浮かべるのではなく
自分の一番のお気に入りの
店を思い浮かべるのだ。

一番のお気に入りの店は、
地域一番のお気に入りであったり、
おらが町の誇りであったり、
自分の生活圏内にある
ぬくもりと歴史の産物なのだ。
『横浜家系』
それは『マスメディア』を
さす言葉であるながら、
『ローカルブランド』である
説得力を併せ持っている。

同じ事が全国各地の
『ご当地らーめん』
にも言えると思う。
そうした『ご当地らーめん』が
石川県には存在しないと
僕は考えている

『ご当地らーめん』
それはその地域に住む人の
歴史と記憶に結び付いている。
そして他県の人達に俺たちはこれ!
と胸を張って言えるものであると
考えている。
そしてご当地ならではの個性が
必ずある。

神奈川県の家系好き、
またはらーめん好きの人達は
自分達のお気に入りのらーめん屋を
競うように紹介し合い、
友人の薦めるらーめん屋よりも
自分の好きならーめん屋が
いかに美味しくて最高の店かを
口から唾を飛ばさんばかりに
語り合う事を楽しむ。

僕はらーめん屋の店主として
高校生の男の子達が僕のらーめん屋に
友人を連れて来て
「な?な?ここマジでうめぇだろ?
だから言っただろ?
この店がナンバーワンなんだって!」
とまるで自分の事の様に話して
くれている姿をみる事が本当に
幸せだったし嬉しかった。
こうして人々の心と生活に
寄り添う仕事をしている事が
誇らしかった。

以下、次回に続く。

 

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